バックパッカーとして海外をひとりで旅していた中で、日本との違いに驚かされり、圧倒されたりしたことが沢山ありました。その時は渋々行った事なのに、今思い返すと意外と良い経験だったなと思えてしまえるのが旅の不思議さかもしれません。
経験に無駄はないというのはこういった所からきているのでしょう。海外では日本と少し違ったスケールの事を体験できる可能性があります。今回は海外ひとり旅の良さや、それをおすすめしたい理由を経験を元にお伝えします。
海外で薪割りを頼まれたら、なぜか衝撃を受けた?
皆さんは、薪割りしたことありますか?
薪割りってどれくらいの人が経験したことがあるのでしょう?
かなり寒い地域に住んでいて、家に暖炉がある家庭では、日常的に薪割りをしているのだろうか....
私はオーストラリアに滞在している時に、ひょんなことから薪割りを体験することになりました。その経緯はオーストラリアでもろもろあって、ホームステイをすることになったのが始まりです。
ホームステイをするに至った経緯はこちらを読んでください。
そのホームステイ中に、ホームステイ先の親族が集まる食事会がってのがあって(確か毎週一回だったような...)、そこに来ていたホームステイ先の奥さんの弟と何故か意気投合。
私が滞在していたのはシドニーだったのですが、彼はキャンベラというオーストラリアの首都に住んでいて、シドニーまではちょっと遠いので、毎週ある親族との食事会には年に数回だけ参加しているということでした。
その彼が、
-「キャンベラの近くに来たら泊めてあげるから、その時は連絡しなよ」と言ってくれたのです。
それから一カ月くらいたって、キャンベラ方面に向かうことになったので、駄目もとで彼に連絡すると快く泊めてくれました。二日泊めてもらい、次は西に向かうという話しをした所、それなら彼の友達が xxxの辺りに住んでいるから、連絡してあげるよと言ってくれたのです。
彼の友達は、スキーのロッジを個人で経営していて、もうシーズンが終わるから暇してるだろうって話でした。シーズンは終わっていたのですが、その友達は暇どころか、猫の手も借りたい状態だったらしく、少し家の事を手伝ってくれるならという条件で迎え入れてくれました。
電話で約束した地点までバスで移動して待っていると、言われていた人と違う名前の人が迎えに来て!?、波乱の幕開けを予感させるには十分なスタートでした。(ちなみに迎えに来てくれたのは彼の友達でした)
泊まって何日目かのある日、おじさんがこう言いました。
-「ちょっと買い物に行ってくるから、薪を割っておいてくれないか?」と。
頼まれた薪割りは、どんなものだったのか?
通常、薪割りと聞いて連想するのは、暖炉などに利用する薪だと思います。
実際おじさんは、こういった薪を何個か割って見本をみせてくれました。コツは力で割るのではなく、斧の先端の重さを利用して [技] で割ると言ってました。
-「技だよ、技。」としつこく力説してくれました。
マンガ [はじめの一歩] の中で、主人公が背筋の力を上げるために、何個もの薪を片手で割るという場面があります。それを覚えていた私は、
-「おっ、薪割り、やってみたかったんだよね~。」と軽く考えてました。
-「ヨッシャー、やるぞ!!」と気合を入れて、斧を振り下ろすも全然薪が割れる様子がありません。
-「くそっ、全然割れないじゃん。」と少し思ったのですが、よく考えてみると私が頼まれた薪は、
この下の段にある馬鹿デカいやつです。上に積んであるやつではなく下のヤツですよ!
割れるかーーーーーーー!!
流石に、これは薪じゃないだろ!、と声を大にして言いたいです(笑)
薪というより丸太?という方が正解なのではないでしょうか。
いや~、ホントに割れないんで、おじさんが言っていた [技] とか完全にシカトして、もうガンガン力任せに振り下ろして、何十回かでやっと少し切れ目が入るといった感じでした。
この時は泊めてもらっていることは完全に脇において、
-「あの、じじい!」って叫びながら薪割り行ってましたねー(笑)
結局、おじさんが帰ってきた数時間後に割れたのは、丸太四つくらいでしたね~。おじさんはこんなに割ってくれたのかって大喜びしてくれました。
このおじさんは、色々とぶっ飛んだ性格でしたが、何か憎めない所のある人でした。この写真の前方に写っている全ての丸太は、一日前におじさんと友達計6人でおじさんの持っている山まで行って、倒れている木をおじさんが [チェーンソー] で切って、それをおじさんのトラックと友達の四駆に積んで運んできたものです。
天気が激変し大雨にさらされたり、途中で脱輪しそうになったりで超大変でした。
もう一度言っておきます。超ーーーー大変でした。おじさんのトラックが崖から落ちそうになった時は、冗談抜きで明日の新聞に載るんじゃない?とヒヤリとしたものです。
ちなみにこのぶっとい丸太を、写真のように積み上げたのは、私です(笑)
トラックに乗せるのに、大人3人がかりで乗せるくらい重さだったので、非力な私が1人で持ち上げられるわけもなく、軍手をして転がしてはテコの原理で組み上げるの繰り返しで、結局、何時間もかかってここまで仕上げました。
めちゃめちゃ疲れたけど、達成感がはんぱなかったです。しかしよく考えると注文の程度がヤバ過ぎないか(笑)
異質な体験こそ海外でおすすめしたい?
ここには何だかんだで二週間くらいいました。一週間くらいしたら、おじさんの友達は帰ってしまい、おじさんは1人なのが寂しいからか、もう少し滞在していきなよというので、もう一週間くらいおじさんのロッジで過ごしました。
その間、おじさんの工具入れの箱を一緒に作ったり、ロッジに出入りする道を整備するためにセメントを練って、セメントと石を使って道を舗装したり、川に行って黄金をすくったり?しました。
友達がいた間もサンドイッチを作って、みんなでハイキングに行ったり、病気のおばあちゃんに綺麗な景色を見せたいと来ていた彼の友達家族と一緒に、湖に夕日を見に行ったり、沢山の思い出深い経験をさせてもらったと思っています。
ここでの経験は本当に偶然が重なりあって得たものですが、海外での出来事は日本とスケールが異なるので、「えっ!?」と思う事に多々直面することになりました。
でも取りあえずやってみたことで、当時を振り返った時、得難い経験と、良い話しのネタを拾えたなと思うのです。なので海外に行った場合、色々な事にチャレンジしてみることをおすすめします。やる時は嫌々やるのではなく本気でやりましょう。
他にもドリアンを食べて起こった事件とか、メキシコでのやり取りなども非常に想い出深いものでした。
ちなみにこの滞在で私の英語が上達したかというと、全く上達していません。おじさんは忙しく一日中何か作業していて、私にも色々あれやってこれやってと頼むので話しをする機会自体が少なかったのと、私に英語を話すための基盤が全くなかったからです。英語を話せなくても何とかなる場合も多々ありますが、英語が話せた方がトラブルは少ないし、旅先での充実度にだいぶ差があります。皆さんも旅をするなら少しは英語を勉強してから行きましょう。