長い旅をしていると、様々なタイプの人間との出会いがあります。多くの人は普通に親切なのですが、中にはこちらの隙をうかがっているタイプの人間がいます。そこで重要になるのは、悪い/危険な相手をいかに見分けるかということにつきます。今回は、中南米・南米でそういった出会いにどう対処するべきなのかについてのお話です。
中南米・南米旅行中の出会いは、どんな場面で起こるのか
私が利用していた中南米/南米旅行時、バス移動における出会いにについてお話します。
バス移動をして出会いが起こるのは、
- 1, バスを待っている間の停留所、乗り込んだバスの中。
- 2, バスを降りてから移動するホテルの中。
- 3, 停泊している町のレストランでお茶/食事をしている時。
私の例で言えば、思い出せるだけでも、1だとホンジュラス人のホセ、アメリカ人のロジャー、メキシコ人の若い3人組、2だとオランダ人のフランクとドイツ人のマルコ、カナディアンのカーティス、3だとコロンビア人のラモン(多分あだ名)。そしてこの中では、3のラモンが注意する必要がある人間でした。
メキシコの3人組については、こちらに登場します 。
こちらに害を加えそうな人間をどう見極めていくのか?
重要なのは、相手の態度を注意深く観察することです。
こちらに害を加える可能性のある人間は、基本的にこちらのことをなめています。
または見下しているので多くの場合、言葉や、行動にそういった部分を垣間見ることができます。例えば上の例の中では、3のラモンは、コロンビアのレストランでコーヒーを飲んでいたら、勝手に前の席に座ってこちらに話しかけてきました。変に追い払うのも危険を伴うので、私は下手なスペイン語で相手をしつつ相手を観察していると、[どこどこに連れて行ってやろうか?] とか、[何か探してないか?] という話を振ってきました。
こういったこちらの気を引くような話をして近づいてくる相手は要注意です。
胡散臭いやつだなと思っていたら彼がトイレに行きました。そのタイミングでお店のおばちゃんが [彼には気をつけろ] と教えてくれたので、おばちゃんにお礼を言って、お金を払って店を出ました。
ここで重要なのは、現地の人の親切な助言に素直に耳を傾けることと、おばちゃんに言われるまでもなく私自身が危機察知を意識していたという点です。常に海外にいるという事を念頭に入れてアンテナをはっておく必要があります。
自身で怪しいなとか、危険だなと感じるサインを見逃さないようにすることが大事です。言葉が違っていても注意深く観察していれば、そういったことは何となくわかります。
小さなサインでいうなら、南米に入ると頻繁に [ヘイ、チ〇ノ] と呼ばれます。この呼び方には、全てとは言いませんが小さな侮蔑が若干含まれています。基本、無視するのですが、稀にいるしつこい相手には [俺は日本人だよ] とスペイン語で言って遮断させてました。
会った時にそういう呼び方をしてくる人とは、仲良くなる必要はありません。振り返ってみても、私が旅の間に仲良くなった人は、全員、そんな発言をしなかった人達です。これは移動に関連する場合だけでなく、長期滞在中でも同じことが言えます。
普通の人は、大抵、-「どこから来たの?」と聞いてきます。
そういった小さな部分に人柄は現れるものです。
ちなみに要注意人物と認識したラモンですが、私は彼と出会ったコロンビアの都市に長期滞在したので、この後も頻繁に出くわし、ひょんなことから二度ほどレストランを紹介してもらいました。もちろん通常はレストランのおばちゃんの忠告を守り警戒を怠らず、歩きながら他愛もない話しをしてタイミングを見計らって別れるようにしていました。
コロンビアの料理は普通に美味しくて十分に満足していたのですが、たまには違うものが食べたいな~と考えていた時に、またまた彼に出会い、話しの流れで彼に日本人は魚を食べるという話しをしたら、こっちでも食べられるというので教えてもらったのが一回と、まがい物感が満載の中華系の料理を出すお店を教えてもらったのが一回の計二回です。
中華系料理のお店は歩いていける場所で、魚料理が食べられるお店はタクシーを使う必要がある場所だったのですが、どちらも自分が知っているエリアだったのと、出会ったのがお昼で暗くなかったので一緒にお店に行って、お店を教えてくれたお礼にその時食事をおごりました。
これもある程度の警戒はしていましたが、十分に軽率な行動だったと言えます。魚を食べられるお店も中華風なお店も、他に仲良くなった友達がいたので、どう考えても彼等に聞いて探すべきでした。中南米・南米での軽率な行動は取返しがつかなくなるので、十分に考えて行動しましょう。
態度の他に注意すべき点は (in 中南米・南米)?
少し前に会っただけなのに、こちらが持っているもの(カメラ、スマフォ等)を貸してくれと言ってくる人も要注意です。こちらに隙があれば、それをくすねる気があると考えておいた方が無難です。親しくもなっていない相手に対して、カメラやスマフォを貸さないようにしましょう。普通の人は会ってすぐにそういった事を尋ねたりしません。
私はかなり無知な状態で旅をしていたので、日本に無事に帰ってこれて運が良かったなとかなりの部分で感じています。ただここでひとつ言いたいのは、私の旅は無計画な旅でしたが、無鉄砲ではなかったという点です。
現地の人の言葉によく耳を傾けましょう。上で紹介したお店のおばちゃんのように、場所によってはアイツは危ないから気をつけろと親切に警告してくれる人もいます。また泊まっているホテルで聞けば、大抵どこどこが危ないという情報を教えてくれます。なので、ホテルの従業員とスペイン語があまり話せなくてもコミュニケーションを取ることを心がけましょう。もしその場所に少し長い間、滞在を計画するのであれば、ホテルの質だけでなく従業員の人柄にも目を向けましょう。従業員に何か嫌なものを感じたら、その感覚を信じてホテルを変えるべきです。
ホテルの従業員の善し悪しは現地で危機を回避するのに非常に重要な役割を果たします。中南米・南米に入ったら危険を軽減させることを考えながら行動しましょう。そういった心構えが大切です。