Scorpions の軽めな重厚感。ある香水とサソリの共通項?-[Savage Amusement]

動物や昆虫の名前を使っているバンドって、探してみると意外とありますよね。「スパイダー〇〇 」「〇〇タイガー」等々。いくつかのバンドはそこから得られる強さや幻想的な何かに魅力を感じて名前を付けたのかもしれませんが、ハードロック/ヘヴィメタルバンドの場合、語呂が良かった、音の響きが好きだったという非常に単純な理由が多いように感じます。今回はそんな昆虫の名前を持つバンドについてです。

 

ザクザクとキャッチーの適度な交わり:Scorpions (スコーピオンズ)

 

とある放課後の1日。

 

ザキ: 先輩、チースっ。今日はこんなの持ってきました。

 

Scorpions 「Savage Amusement」

 

マミ: あれっ、スコーピオンって何でしたっけ?

ユリ: マミちゃん、サソリよ。

マミ: 先輩、ということは、サソリズってことですね~。

ユリ: 確かにサソリズね(笑)

 

ザキ: (サ、サソリズ.....) あの~サソリズなら、せめてサソリ団とかの方が....?

 

マミ: え~ザッキ―、それはセンス感じないよ~。サソリズの方が語呂も良いし、何よりキャッチーよ。

ザキ: (キャ、キャッチー.....。あと語呂は悪い気が.....)

 

ユリ: シャネルズ感あるわね(笑)

マミ: 流石先輩(笑)シャネルズ的な響きですよねー。

 

ザキ: ....

シャネルズ的響き....

 

アミハシ: (語呂は確かにちょっとシャネルズっぽいわーw それよりシャネルズを知ってるのねww)

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ザキ: お、音楽の方はどうですか?切れのあるギターにハイトーンヴォイスが絡んで格好良いと思うのですが?

ユリ: サソリズ、声も良いしかなり好きよ。確かに切れを感じるギターね。よくはわかんないけど(笑)

マミ: 私もこの声好き~(笑)

 

ユリ: アミハシ君は、サソリズとシャネルズどっちが好き?

アミハシ: (なぜシャネルズとの比較なのーww)

アミハシ: これは断然、

サソリズですw

(響きは断然シャネルズだけどw)

 

園芸部一同。顧問の先生の指導で、植物に音楽を聴かせて成長の違いを観察しています。(日替わりで、それぞれが好みのアルバムを紹介しながら経過確認中)

ザキは1年生で、Hard Rock/Meavy Metal 好きな人。あだ名はザッキー。
マミは2年生で、兎に角よく喋り、適当な要素多めな人。
ユリは3年生で、綺麗で毒舌と大らかさが混在した人。
アミハシは2年生で、先輩に気を使って心の中でのみツッコミを披露する70~80年代ロック好きな人。

 

ところで SCORPIONS ってどんなバンド?


Scorpions は1965年に、リズムギターの Rudolf Schenker (ルドルフ・シェンカー) と、弟の Michaek Schenker (マイケル・シェンカー) を中心に結成されます。71年にヴォーカルの Klause Miene (クラウス・マイネ) が加入。マイケルはUFO  =>  ソロとステップアップし、後任に Uli John Roth (ウリ・ジョンロート) が加入し、バンドサウンドが完成されていきます。因みにその2人は、高度なテクニックとサウンドから多くのギターKids に影響を与えた名ギターリストです。

このアルバムは、そこからだいぶたった1988年発売のもので、ギターはウリが脱退した(1978)後に加わった Matthias Jabs (マティアス・ヤプス) が弾いています。彼は前任の2人に比べて地味で扱いも低く感じますが凄く良いです。確かに派手さはないのですが、ギターは上手くて渋いし何より良い曲を書きます。そういった部分は Dio さんに引き上げられた Vivian Campbell (ヴィヴィアン・キャンベル)に似ているかもしれません。

ヴィヴィアンについては、こちらをどうぞ。

www.colombiacolom.com


アルバムは、スコーピオンズファンの中では評価が低いようです。主な理由はザクザク感や激しさが減った等々。これ以前のアルバムと比べると確かにそう感じますが、単体で考えると完成度高いです。

 

アルバムの代表曲は、1曲目の「Don't stop at the top」と2曲目の「Rhythm of love」です。アルバムは Billboard200 で5位獲得。「Don't stop at the top」は程よいスピードと切れのあるギターとリズム隊に、クラウス・マイネの美声が乗る名曲です。2曲目の「Rhythm of love」は、Billboard100 で75位。

 

他にも、4曲目の「Media overkill」、5曲目の「Waliking on the edge」は佳曲、9曲目の「Believe in love」は隠れた名バラードと思います。質の低い曲なしの良質なアルバムです。

 

SCORPIONS のどうでもいい話


90年代に入って初めてスコーピオンズを聞いた1部のファンは、

-「スコーピオンズってさ~、良いんだけど何か地味じゃない?」

-「あ~わかるわー。どうもパンチないよねw」

-「ウリがいたバンド。マイケル・シェンカーがいたバンドって紹介されてるのも結構あるしね~。」

-「アルバムデビューは1972年ってことは、この時勤続17年じゃん!

-「これって地味だけど幅広い人気で生き残ってる町中華って感じなんじゃね?」

-「それだわー(笑)  何回行っても美味い  =>  何回聴いても良いw」

などと地味でも生き残る良質なものの良さを少しだけ実感したとか、しなかったとか....


最初の会話は、私が体験した実話を元にアレンジを加えたフィクションです。

この頃の Scorpions (スコーピオンズ)派手さはないけど、やっぱり良いな~。

ご縁があれば次回お会いしましょう。ではでは。